上原巌

地域環境科学部 森林総合科学科 教授

「森林と人間の健康は比例する -ポストコロナのいま-」

コロナ禍、ポストコロナの状況下において、森林における保健休養機能が脚光を浴びている。森林は、無数の生物が創出する「生命体の集合」でもあり、その環境は私たち人間の健康増進の働きをも内包している。最近では、全世界的に、森林を活用した森林浴(Forest Bathing)、森林療法(Forest Therapy)が注目され、その普及が各国に広がっている。今回は、それらの事例について発表する。

研究テーマ

・各地の放置林の再生手法、技術

・人工造林および天然更新による造林

・森林療法の効果

日本は国土の約7割を森林で覆われた「森林国」であるが、わが国の造林分野における長年の課題は、針葉樹と広葉樹との混交林および複層林の造成である。しかしながら、わが国の温暖で多雨であり、複雑でデリケートな生態系において、人工的にそれらを創出することは依然として困難な状況にある。そこで、私たちの研究室では、人工造林と同時に、風や動物の種子散布による天然更新をプラスした、「人工造林+天然更新」による造林手法の研究に取り組んでいる。研究範囲は、苗木の栽培技術から、樹木生理学、生態学、森林アメニティ学に至るまで多岐にわたり、最近では現代数学も取り入れた研究手法に取り組んでいる。

大学プロフィール

農・動物・未来研究会

麻布大学と東京農業大学では共同研究プロジェクトを開始しました! 今回は2回のセミナーの実施を計画しています。 その案内、当日の様子などをこちらからお伝えします。

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