和田健太
生物産業学部 北方圏農学科 教授
「新たな動物資源、エミューの遺伝的改良に関する研究」
エミューはオーストラリア原産で、ダチョウに次いで2番目に大型の走鳥類です。エミューは食肉や卵、そして良質な脂肪を生産する有用動物です。しかし、エミューは野生動物と等しく、生産形質の遺伝的改良は行われていません。そこで本発表では、エミュー生産形質の改善に向けた遺伝学的研究について紹介します。研究テーマ
・モデル動物に基づく眼球疾患等の発症に関連する遺伝子の同定
・エミュー生産形質の改良を目指した遺伝育種学的研究
・キタキツネおよびエゾユキウサギ痕跡物由来DNAを用いた分子生態学的研究
私たちの研究室は、モデル動物における発生工学、生殖生理学、および遺伝学的研究を通じて、それらをヒト、有用動物および野生動物へ応用することを目指す教育研究に取り組んでいます。その中で私は、白内障や小眼球症といったヒト疾患を自然発症するマウスやラットにおいて、その原因となる遺伝子異常の探索、発症メカニズムの解明に向けた研究を行っています。また、モデル動物の遺伝学的な研究手法を応用して、網走市の地域活性化に向けて飼育されたエミューの生産形質の遺伝的改良や、北海道に生息する野生動物の糞由来DNAを用いた生態学的研究法の開発などに関する研究に取り組んでいます。
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